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2024.02.29

  • # 文化・景観
  • # 近江の祭り

近江の『生きた祭り』 長浜曳山祭 長浜曳山祭の曳山紹介③

近江の『生きた祭り』 はじめに

近江の『生きた祭り』 長浜曳山祭 歴史・概要・見所

近江の『生きた祭り』 長浜曳山祭 長浜曳山祭の曳山紹介①

近江の『生きた祭り』 長浜曳山祭 長浜曳山祭の曳山紹介②

常盤山

呉服町組

鸕鷀が載る常盤山

建造年代不詳。亭は1818(文政元)年に建造。亭には珍しいちょっと怖いような鳥が載っています。これは木彫りの「鸕鷀」が置かれているのです。鸕はあたま・かしら、鷀は全身が黒い鳥の意味で大型の鵜を指します。鵜というと竹生島の嫌われもの、糞害を思い起こしますが、実は鳥の中でも大変賢い鳥で、飼い易く以前は全国で鵜飼が行われていました。正面の高欄親柱には向かって右にはお坊さんに化けた狐、左にはワナを仕掛けて待つ猟師のユーモラスな錺金具が見られます。

常盤山の子ども歌舞伎

萬歳樓

瀬田町組

萬歳樓

1802(享和2)年建造。曳山本体と亭が一体感を持ち、見た目にも美しい曳山です。舞台前柱は色絵象嵌と呼ばれる手法で「高砂の尉と姥」が表現されています。高砂は能の作品の一つで夫婦愛と長寿を寿ぐ大変めでたい作品で「高砂や この浦舟に帆を上げて」のフレーズは結婚披露宴の定番と云っても過言ではありません。錺金具は、年老いた男女の表情を白髪や顏の皺、骨ばった手など実に細緻に表現してあり、膳所の名工奥村菅次の作と云われています。

高砂の尉と姥

孔雀山

神戸町組

孔雀山の子ども歌舞伎

1751~1764(宝歴年間)年建造。その名の通り、舞台屋根棟上げに羽を広げた幅190㎝の金銅製の孔雀を置きます。見送り幕は、染織美術の草分けである山鹿清華の代表作「萌春の図」で草花に孔雀3羽を織り出してあります。かつてこの町には金に糸目を付けない粋な豪商が何軒もあり、錺金具等、見える場所だけでなく、目立たない所にお金をかけている旦那衆の粋を感じる贅沢な山です。12基中最大の亭を持つ重さ6.5トンの孔雀山は、上部が重いため揺れやすくバランスも取りにくそうです。実働部隊が少ない山組が一番重いヤマを引くのは大変です。(アイキャッチ画像は孔雀山)

 

 

 

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