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2024.05.30

  • # 琵琶湖

日本遺産 「京都と大津を繋ぐ希望の水 琵琶湖疏水」と、琵琶湖に入る水出て行く水の旅 琵琶湖を出て行く水の旅

日本遺産 「京都と大津を繋ぐ希望の水 琵琶湖疏水」と、琵琶湖に入る水出て行く水の旅 はじめに

日本遺産 「京都と大津を繋ぐ希望の水 琵琶湖疏水」と、琵琶湖に入る水出て行く水の旅 日本遺産を構成する文化財

日本遺産 「京都と大津を繋ぐ希望の水 琵琶湖疏水」と、琵琶湖に入る水出て行く水の旅 琵琶湖に入る水の旅

 

琵琶湖から流れ出る水は、湖面からの蒸発や地下へ流れる水の他は、琵琶湖疏水や宇治発電所への石山制水門からの取水と、唯一の自然河川の瀬田川だけです。琵琶湖の出口瀬田川には、琵琶湖の水位を調整するとともに下流の宇治川や淀川流域の治水・利水対策の為に、瀬田川洗堰(あらいぜき)が設置されています。琵琶湖の水位1㎝分の水量は約670万㎥で、この量は中小規模ダム1基分の貯水量に相当します。ここで琵琶湖の水位を制御することは、治水・利水の両面で重要で、近畿の水の安全安心を握っている拠点です。初代の洗堰はレンガと石で1905(明治38)年に築かれました。現在の洗堰は1961(昭和36)年に新造され、幅10.8m、高さ6.114mのゲート(門扉)が10門ある堰で、ゲートによって800㎥/秒の水を流すことが出来ます。また精度良く確実に補給水を下流に流す為のパイパス水路が併設されています。琵琶湖から流れ出した水の旅はここまで約5㎞です。(アイキャッチ画像も瀬田川洗堰(下流部))

瀬田川洗堰上流部

瀬田川

瀬田川洗堰のすぐ下流の左岸より大戸川が合流します。国が10年以上事業を凍結していた大津市の大戸川ダム建設が、2021年に凍結解除され、再び建設へ動きだしました。合流点を過ぎ大津市関津あたりに来ると両岸の山が迫り、カヌー・立木観音・鹿跳びが名所の瀬田の峡谷に入ります。大津市大石地区で信楽川、やがて大石川が合流します。更に、下流の京都府との境界で名を宇治川と変え、ここまで約16㎞です。

ここから宇治市の中心に架かる宇治橋迄約9㎞です。途中に田原川が合流し、宇治川は、天ヶ瀬ダムで堰き止められます。このダムは、ドーム型アーチ式コンクリートダムで堤高73m、堤頂254mです。治水(洪水調節)・利水(発電、宇治市・城陽市・八幡市・久御山町への上水道用水)を担っています。

宇治川

天ヶ瀬ダム

宇治橋から約15㎞下流の地点で、東から木津川・西から桂川(鴨川や疏水や高瀬川が合流しています)が合流し淀川となります。淀川となった大阪府には3つの水道事業体の取水口が11箇所あります。最初の取水口は、枚方市にある磯島取水場で、淀川の水が水道水に生まれ変わる旅の始まりとなり、最後が柴島(くにじま)取水場で、その下流に淀川の水を循環させる巨大施設淀川大堰があります。やがて流れる水は大阪湾に注ぎます。この流路が川の本流で全長75.1㎞です。海から毎日大量の水が蒸発し、上空で雲となり雨となって、大地から琵琶湖へと水はその姿を変えて巡り続けています。

淀川

淀川大堰

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