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2020.01.23

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日本遺産・琵琶湖 祈りと暮らしの水遺産 東草野山村景観

日本遺産・琵琶湖 祈りと暮らしの水遺産 はじめに

水遺産区分:水と暮らしの文化

住所:米原市甲津原・曲谷・甲賀・吉槻

交通:JR北陸線長浜駅又はJR東海道線近江長岡駅下車、近江鉄道バス甲津原行きの沿線

滋賀県北東部に位置する伊吹山地の西麓にあり、姉川上流の谷部に形成された山村です。峠を介し隣接する岐阜県旧坂内村や滋賀県旧浅井町等との流通・往来が古くから盛んで、県境を越えて行われる「廻り仏」等に表れています。
この地は西日本屈指の豪雪地で、冬季は約3mに及ぶ積雪となります。民家は「カイダレ」と呼ばれる長い庇を備えて、軒下に積雪時も使用可能な作業場を確保し、敷地内に設えられた「イケ・カワト」を消雪に用いる等、豪雪に対応した生活を見ることが出来ます。当地の生業は農業ですが、甲津原の麻織・曲谷の石臼・甲賀の竹刀等、冬季を中心に特徴的な副業が集落毎に発達しました。東草野の最南部の吉槻は南北及び東西の交通路の要衝で、行政施設・商店等が集まる中心地でした。
甲津原集落には、流れ下る水を利用して米を杵で搗く「唐臼小屋」がありました。昭和20年代迄は約20基あったと云われ、今も集落の入口に保存されています。

甲津原の唐臼小屋

豊富な水が勢いよく流れる集落内の水路は「カワ」と呼ばれ、水を堰き止めて利用する設備を「カワト」と呼び、井戸が出来る迄は水を汲み飲料水や風呂水に利用していました。今でも野菜や農具の洗浄、冬季の融雪等に利用されています。吉槻集落では各家に「イケ」が設けられています。イケには「ショウズ」と云われる湧水を利用するものと水路に接するものとがあります。この地域ならではの特徴的な水利用を見ることが出来ます。

甲津原のカワト

・文化財:

【重要文化的景観】東草野の山村景観

・立ち寄り所:奥伊吹ふるさと伝承館・甲津原交流センター(4月末~11月迄の土日祝日のみ開館)、唐臼小屋、曲谷の石臼階段

・湧水等:奥伊吹の親水(甲津原)、白山神社の湧水(曲谷)、小泉地区の湧水(小泉)、長命観音の彗泉(小泉)

曲谷の石臼階段

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