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2021.01.21
- # 文化・景観
琵琶湖に浮かぶ4つの島々と琵琶湖に架かる2つの橋 多景島
多景島(たけしま) 住所:彦根市八坂町
彦根市街地の沖合い約6.5㎞に浮かぶ周囲600m、面積0.012平方㎞の湖底から突き出た花崗岩の島です。竹が群生していることから竹島と言われ、江戸時代に荒神山から土を運び植林し、木が育つと眺める方向により多様な島影を見せるところから「多景島」と名が付いたと言われます。
北東側より
島全体が日蓮宗見塔寺の敷地になっています。1655(明暦元)年、長浜の妙法寺の僧日靖上人が夢のお告げでこの島に渡り、琵琶湖に沈んだ人々と魚介類の供養の為に開山しました。1692(元禄5)年から約3年をかけ、「南無妙法蓮華経」と命綱にぶら下がりながら彫られた高さ10mの「題目岩」があり、桜田門外の変で井伊直弼が襲撃された時、その題目岩が鮮血で滲んだという言い伝えがあります。法華経の信仰が篤い彦根藩三代藩主の井伊直澄は、彦根城裏鬼門の祈願所にしたと言われます。
題目岩
島へのアクセスは、彦根港⇔多景島(オーミマリン:20分)です。島の周辺では、謎の湖底遺跡が見つかり、縄文時代から平安時代や室町時代の長期間の沈積物があります。ここから西に浮かぶ「沖の白石」の眺めが一番美しいと言われます。また、1926(大正15)年に建立され、五角形の柱に五箇条の御誓文が刻まれた、高さ20mの「誓いの御柱」があります。琵琶湖でも重要な石の聖地で、意味深い歴史を物語る島です。
誓いの御柱