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2021.10.21

  • # 文化・景観
  • # 近江八景・琵琶湖八景

琵琶湖の美しい景色を求めて――琵琶湖八景の旅 一景 暁霧 海津大崎の岩礁

琵琶湖の美しい景色を求めて――琵琶湖八景の旅 近江八景と琵琶湖八景

 

【情景】海津大崎岩礁珍

海津大崎の珍しい岩礁が、暁霧の中から姿を見せてくれた時、真に幻想的で、人々の目を奪わずにはおかない景観です。(暁霧に季節はなく明け方の霧を意味します)

海津大崎より葛籠尾崎と竹生島

【名勝の場所】高島市マキノ町海津

海津大崎は、琵琶湖の波食によって競り出した岩礁地帯で、湖面からはいくつもの奇岩が突出し断崖の様相すら感じさせる所です。岩々には、八畳もの広さの岩「八畳敷」や、天狗の鼻に似た「天狗岩」や「義経の隠れ岩」等それぞれ名が付けられています。蒼く澄んだ静かな湖面に、標高595mの東山を主峰とする緑深き山塊がどっしり聳えて競り出し、琵琶湖には数少ない山景色がとても神秘的で、猛々しい雰囲気を醸し出しています。

海津岩礁と竹生島

 海津大崎の桜は、マキノ町海津から西浅井町大浦迄の約4㎞にわたり、湖岸沿いのわずかな平地を縫って走る道沿いにソメイヨシノの桜並木があります。この桜は、昭和6年に道路補修作業員の宗戸清七氏が自費で桜の苗を植樹した事に端を発し、開花すると青年団も協力を始め桜並木の原形が造られ、昭和11年6月大崎トンネルの完成を記念して海津村(現高島市マキノ町)が植樹されたものです。近畿北部に位置することから開花が遅く遅咲きの桜の名所となっています。開花の時期には、樹齢80年を超える老木から若木まで約800本の桜が咲き、まさに圧巻で「日本さくら名所百選」に選ばれています。船に乗り湖上から一味違ったお花見も楽しむことが出来ます。

海津大崎の桜

また、七里半越の道が通っていた海津の町はずれには、ソメイヨシノに先立ち花を咲かせる樹齢300年以上と云われる「清水(しょうず)の桜」があります。アズマヒガンザクラの種類の桜で4月上旬が見頃となります。加賀藩主前田候が上洛の折りその美しさに見とれ何度も振り返り眺めていたことから「見返りの桜」と呼ばれ、水上勉の小説「櫻守」の題材にもなりました。

【見所】

海津浜の石積みと町並み:海津西浜の湖岸には江戸時代中期に造られた、高さ2.5m前後・長さ約1.2㎞に亘っての波除石垣が続き、宿場町港町として栄えた時代を偲ばせ、重要文化的景観に選定されています。

海津浜の石積み

大崎寺:702(大宝2)年泰澄大師が創建、本尊千手観音を祀ることから「大崎観音」の愛称で親しまれ、阿弥陀堂の天井には安土城の遺構の床材が用いられ「安土の血天井」で知られます。

 

 

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