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2020.05.28

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日本遺産・琵琶湖 祈りと暮らしの水遺産 長命寺

日本遺産・琵琶湖 祈りと暮らしの水遺産 はじめに

水遺産区分:水と祈りの文化

住所:近江八幡市長命寺町157

交通:JR琵琶湖線近江八幡駅下車近江鉄道バス長命寺

西国三十三所観音霊場の第31番札所として信仰を集めています。今は陸続きになっていますが、かつては琵琶湖に浮かぶ島だったと云われています。八百八段の石段を登ると、標高333mの長命寺山腹の琵琶湖の眺めが美しい場所に多くの重要文化財の諸堂が立ち並んでいます。

長命寺本堂

寺伝では武内宿禰が山を開き、619(推古天皇27)年に聖徳太子が寺を創建したと伝えられ、武内宿禰の長寿にちなみ、「長命寺」と名付けられたと云われます。中世には延暦寺西塔の別院として地位を保ち、近江守護佐々木氏の庇護を受け栄えましたが1516(永正13)年佐々木氏と伊庭氏の対立により伽藍は全焼してしまいました。

六処権現影向石

現在の堂宇は室町時代以降に再建されたものです。本堂裏手には、2つの巨石が重なって今にも崩れ落ちそうな六処権現影向石があり、武内宿禰が祈りを捧げ300歳の長寿を全うしたとの云い伝えがあります。また、鐘楼裏手にある修多羅岩は開山の武内宿禰の御神体とされているそうで、いずれも巨石信仰の名残りでしょうが不思議な巨石達の迫力と存在感が感じられます。
本尊は、本堂厨子内の中央に安置される秘仏の木造千手観音立像(重文)で、厨子内には、他に中尊の向かって右に木造十一面観音立像(重文)、左に木造聖観音立像(重文)が安置されています。

修多羅岩

寺では古くから秘仏の三尊を一体の存在として信仰し、厨子の後室には薬師如来像も祀られており、元は天台寺院であった寺の歴史を物語っています。琵琶湖を巡る薬師(水)信仰の一拠点としての隠れた側面がかいま見られます。湖を見下ろす景観地に築かれており、中世以来今も秘仏の薬師如来像が祀られ、不動の滝など水の浄土信仰心・祈りを表す地として多くの人々が訪れます。年間参拝者数は約十万人と云われ、その内2割程度の人が麓から階段を登るそうです。私達は階段を使わず車で訪問しましたが、帰路、港から比叡山を望む対岸の夕景がとても綺麗で、じっと眺めていました。

八百八段の石段

・文化財:

【重要文化財建造物】本堂・護摩堂・三重塔・鐘楼等4棟

・立ち寄り所:休暇村近江八幡、シャーレー水ヶ浜(レイクビューレストラン)

長命寺から望む琵琶湖の夕暮れ

 

 

 

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