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2020.03.12

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日本遺産・琵琶湖 祈りと暮らしの水遺産 彦根城

日本遺産・琵琶湖 祈りと暮らしの水遺産 はじめに

水遺産区分:水と暮らしの文化

住所:彦根市金亀町3

交通:JR琵琶湖線彦根駅下車

天下の名城として名高い彦根城は、立地から見ると琵琶湖を最大限に利用して築かれた「水城」であると云われ、直政の息子直継が1603(慶長8)年に佐和山城より居城を移して以来の井伊家代々の居城です。少なくとも1606(慶長11)年には完成したと云われます。築城工事は1604(慶長9)年から始まった天下普請の第一期工事と1615~22(元和元~8)年からの井伊家普請の第二期工事により進められました。

空から見た彦根城。琵琶湖に接して築かれていることがよくわかります

空から見た彦根城本丸

城下町は、大規模な土木工事によって計画的に造られました。計画前の城下は、多くの渕や沼のある湿潤な土地でしたが、松原内湖に注いでいた芹川を約2㎞に亘って付け替え、一帯の排水を良くし琵琶湖に直接流させました。また尾末山を全山切り崩して周辺の低地を埋め立てたと云われています。完成した城下町は、3重の堀で4区画になり、内堀の内側の第一郭は天守を中心として各櫓に囲まれた丘陵部分と表御殿等からなっています。内堀と中堀に囲まれた第二郭は藩主の下屋敷槻御殿(玄宮楽々園)と家老等千石以上の重臣の邸宅がありました。中堀と外堀の間の第三郭は内町で武家屋敷と町人が、外堀の外の第四郭は外町で町人の住居と足軽の組屋敷がありました。

厳重な防備を誇る天秤櫓と廊下橋

太鼓門櫓

築城当初は、軍事(堀等)や経済(松原湊や内船町外船町の舟入等の水上交通)に使われましたが、17世紀半ば以降は庭園(玄宮楽々園・お浜御殿)や古式水道施設等の文化的活用がなされました。このように彦根城は、湖水と湧水の両方を、軍事・経済・文化的に活用し、水を最大限に利用する為の都市設計の工夫が行われた、文化と自然が巧みに生かされた景観です。

西の丸三重櫓

・文化財:

【国宝建造物】彦根城天守・附櫓及び多聞櫓

【重要文化財建造物】太鼓門櫓及び続櫓・天秤櫓等5棟、千代神社本殿(京町2丁目)

【国特別史跡】彦根城跡

埋木舎前からの中堀と開国記念館

・立ち寄り所:月明彦根城の古城(琵琶湖八景)、彦根城時報鐘と虫の音(日本の音風景百選)、善利組足軽組屋敷、夢京橋キャッスルロード、佐和山城跡、「ひこにゃん」は毎日彦根城に登場

・湧水等:寝覚ケ沢(西沼波町)、十王村(今西町)の水(名水百選)、愛荘町松尾寺の山比古湧水(平成の名水百選)

天守より内堀と琵琶湖を望む

写真提供:(公社)びわこビジターズビューロー(天秤櫓、太鼓門櫓、西の丸三重櫓、空から見た彦根城)

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