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2019.02.07

  • # 文化・景観
  • # 近江八景・琵琶湖八景

近江八景の旅 三井晩鐘

はじめに:近江八景の旅 近江八景の由来

三井寺(園城寺)は、天智・天武・持統天皇の三帝の誕生の際に、御産湯に用いられた霊泉(閼伽井屋から湧き出る清水)があり「御井の寺」と呼ばれたものを、後に智証大師円珍が法水に用いたことに由来します。正式には長等山園城寺と言い天台寺門宗の総本山で、琵琶湖南西の長等山中腹の広大な敷地にあります。平安時代の第五代天台座主の智証大師円珍和尚により天台別院として中興されました。国宝の金堂は1599年に北政所(豊臣秀吉の正室)が再建され、他に多くの国宝建造物があります。

金堂の南東向かいに建つ鐘楼は、桃山時代の建築(慶長時代の再建)で「三井晩鐘」の梵鐘があり、その荘厳な音色はとても素晴らしく、形の平等院(宇治)・銘の神護寺(高雄)と共に日本三大名鐘に数えられています。600貫(2250kg)の重さの鐘の音は、毎年、滋賀の除夜の鐘として登場し、行く年来る年を告げる名鐘です。境内には、弁慶が引き摺った傷痕が残ると言われる「弁慶の引摺鐘」もあります。また、謡曲「三井寺」ゆかりの観月舞台の横に、三井寺と関係の深い大津絵「鬼の念仏」が飾られています。おそらく「口先だけは立派だが姿や心は鬼そのものの人間にはなってはいけません」と言う教えと思われます。

広重の画は、街道・街中から夕方の三井晩鐘を聞きながら描かれたようで、今はこの画のような景色の撮影は出来ません。撮影は全て三井寺境内を中心としたものとしました。また、2009年に造営文化の発展に寄与しているとして文化庁の登録記念物(名勝地関係)「近江八景(三井晩鐘)」が登録されています。

和 歌:思ふその 暁ちぎるはじめぞと まづきく三井の 入あひのかね

季 節:春

情 景:遠方から夕暮れに鐘の音が鳴り響く

景 色:園城寺、長等山山麓、桜、大津宿

立ち寄り所:国宝建造物(園城寺金堂・勧学院客殿・光浄院客殿・園城寺新羅善神堂)、園城寺鐘楼、園城寺観音堂

「大津絵の店」三井寺の近くに、江戸時代からの大津絵(4代目高橋松山・5代目高橋信介)のお店があります。

「喫茶風月堂」三井寺の仁王門前にある食事土産の店、三井寺力餅や弁慶の引摺鐘を模したつり鐘饅頭が頂けます。

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