一般社団法人東京滋賀県人会

湖南

関東だより:自然に帰れ

公開日 : 2021.1.28
関東だより:自然に帰れ

関東圏の滋賀県人会の会員の皆さまより、近況報告、趣味、旅行、日本社会や世界への提言、随想など、バラエティー豊かな投稿記事を募集し、東京県人会のHP「いま滋賀」に掲載します。
今回は、埼玉滋賀県人会会長 山田 正様からのご寄稿です。


自然に帰れ

2021年元旦 埼玉滋賀県人会会長 山田 正

この言葉は1712年生まれのルソーが言った言葉である。1755年に10万人の死傷者を出すリスボン大地震が発生し、ヨーロッパに衝撃が広まった。ルソーは地震の災厄が深刻化したのは神の非情さではなく、都市の過密によるものであり、これは人災であるという見方を提示した。文明への過度の依存が持つリスクに対して警鐘を鳴らすと共に、自然と調和する事の必要性を説いた。
1778年に66歳で亡くなり、その11年後にフランス革命が始まる。

 私が上京した翌年(1964年)に東京の人口は1000万人を突破、そして昨年の4月に1400万人を越えた。この半世紀で400万人も増えた事になる。
天気予報の直前にスカイツリーからの東京の全景が放映されることが多いが、私はあの場面を見るたびに「もし直下型地震が起きたらこの家はどうなるのか?」「荒川が氾濫したらどうなるのか?」と心配で見ておれない。流石にこの半年間は東京近県に移住する人が多く、少し人口が減っているようではあるが、都心に近いタワーマンションの売れ行きが好調で、中古マンションでも新築時の倍の価格で売り買いされているという。もうそこには自然は全く駆逐され、農業など雲の上の話になってしまった。

首都だけが栄え、地方が衰弱していく図は今に始まったわけではなく、世界の歴史を見ても、人口がいびつになると戦争と疫病がはやり、人口調整を繰り返してきた。
たとえこの新型コロナが収束しても、自然界には最大82万種類のヒトに感染する可能性を持つ未知のウイルスが存在するとの分析結果を最近世界の科学者が発表した。森林伐採をはじめ土地利用の変化や食用や薬用のための取引・消費などによって、野生動物や家畜、ヒトの間で接触が増えているのが原因だという。
1年に及ぶ自粛生活を強いられてきて、「この先どうなるのか?」、「いつまで続くのか?」「自分が今している日常生活がこのままでよいのか?」、「国や年金がこのまま持つのか?」、「自分はもういいが、子供達はどうなるのだろうか?」と精神的ストレスは深まるばかりである。それは今行っている自分の行動がなんらこれらの問題解決につながっていないことを知って益々不安が押し寄せて来るように思う。

農作業は辛い場面もあるが、苦労の代償として食べ物を提供してくれる。家族では食べきれないくらいの恵みを与えてくれる。生ごみは全て畑に戻して循環型農業をしているので資金ショートして頓挫することも無い。マルチも行わない。草を生やして草取りをしたいから。防寒には古畳を解体して藁を敷いてやりタマネギ、ニンニク、ラッキョウ、キヌサヤたちは厚手の布団をかぶって大喜び。

化成肥料は使わない。金がかかるのとメタボの野菜を食べたくないから。

こんな我がままを何十年と続けて来ても、誰からも批難を受けないのが嬉しい。

埼玉在住の皆さん! 1月の市報の市民農園募集の欄を見て申し込みましょう!

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