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2019.11.14

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日本遺産・琵琶湖 祈りと暮らしの水遺産 石山寺

日本遺産・琵琶湖 祈りと暮らしの水遺産 はじめに

水遺産区分:水と暮らしの文化

住所:大津市石山寺1の1の1

交通:京阪石坂線石山寺駅下車

747(天平19)年東大寺大仏造立の黄金不足を愁いた聖武天皇が、ここに伽藍を建て如意輪法を修するようにとの夢告を受け、東大寺を開山した良辨僧正により開基され、その後9世紀末に東寺真言宗大本山の寺院となりました。硅灰石の珍しい地質の伽藍山に建つことから石山寺と名付けられたと云われます。1096(永長元)年に本堂が再建され、本尊は如意輪観世音菩薩で日本唯一の勅封の秘仏です。平安時代には朝廷や摂関貴族と結びついて高い地位を占め、現在も西国三十三所観音霊場第13番札所として参拝者が絶えません。

国天然記念物・石山寺硅灰石越しに望む国宝・多宝塔

平安時代には、宮廷の女人達の間で石山詣でが盛んで、観音堂に参籠し一夜を過ごす事が流行りました。清少納言(枕草子)・和泉式部(和泉式部日記)や藤原道綱母(蜻蛉日記)・藤原孝標女(更級日記)等が石山寺のことをその作品に描いており、女流文学の開花の舞台となりました。中でも源氏物語の作者として有名な紫式部は、この石山寺に参籠し十五夜の名月を眺めた時に源氏物語の構想を思い起こしたとされ、本堂には「源氏の間」として執筆中の紫式部の像が安置されている部屋があります。後世、松尾芭蕉や島崎藤村もこの寺を訪れています。

本堂(トップ写真:国宝)の一角にある紫式部源氏の間

瀬田川の高台に設けられ歴代天皇の玉座とされた月見亭から見る月は、千年以上前に紫式部が見た「琵琶湖には月が似合う 静かな湖面に 月の明かりが 光の道の様に伸びる」情景を今に残し、何とも言えない美しさです。

月見亭と琵琶湖の眺望

・文化財:

【国宝建造物】本堂・多宝塔

【重要文化財建造物】東大門・鐘楼等3棟

【国天然記念物】石山寺硅灰石

・立ち寄り所:近江八景(石山秋月)、門前の湖舟や洗心寮等(しじみ飯・汁・釜飯)、茶丈藤村(島崎藤村ゆかりの和菓子)、幻住庵(芭蕉ゆかり)

・湧水等:エンコ(瀬田一丁目)

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